炎症性乳癌のエコー診断

炎症性乳癌とは

炎症性乳癌は、通常腫瘤は認めず、皮膚のびまん性発赤、浮腫、硬結を示す病態である。癌細胞が乳房真皮内のリンパ管を閉塞させることで、乳房が炎症を起こしているように見える。他の炎症性疾患との鑑別が重要である。

炎症性乳癌は成長が早く、腋窩リンパ節に転移しやすい。

画像引用:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/multimedia/image/炎症性乳癌

時に、皮膚が厚いオレンジの皮のように見える(橙皮状皮膚)。

画像引用:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/18-婦人科および産科/乳房疾患/乳癌

エコー検査のポイント

炎症性乳癌は皮下の疾患であり、乳腺内腫瘍の皮膚浸潤による発赤や浮腫とは異なる。乳腺内腫瘤が原因ではないことを観察する必要がある。

エコー所見としては、皮下や皮下脂肪層内の無エコー帯(リンパ液の貯留)が有用な所見となる。

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