肉芽腫性乳腺炎のエコー診断

代表的な乳腺炎

①鬱滞性乳腺炎:授乳期に(特に初産)ミルクの鬱滞により炎症が起こる。乳頭から菌が侵入すると「化膿性乳腺炎」となる。

②乳輪下乳腺炎(乳輪下膿瘍):陥没乳頭が原因で乳頭部分の剥がれ落ちた皮膚(垢)が外へ出れずに、乳管内部に溜まり炎症を引き起こす。

③肉芽腫性乳腺炎:まれな炎症性疾患。妊娠・出産・授乳、経口避妊薬、喫煙、高プロラクチン血症および自己免疫的疾患などとの関連が推定されているが、いまだ原因不明である。肉芽腫性乳腺炎は普通の乳腺炎(感染性の乳腺炎)とは異なり、抗生物質が無効であり、ステロイド剤による治療が有効である。

いずれも乳房の腫脹や発赤が見られ、膿瘍を形成する場合もある。

炎症性乳癌や通常乳癌の圧排による腫脹、発赤との鑑別が重要である。

肉芽腫性乳腺炎のエコー診断

肉芽腫性乳腺炎は乳腺内に腫瘤を形成し、乳癌との鑑別が困難なことがある。そのため、穿刺吸引細胞診による判定は重要である。

1.乳癌と鑑別が困難なエコー像:辺縁不整、血流豊富

画像引用:https://nyuugan.jp/column/20454

2.膿瘍形成した肉芽腫性乳腺炎(治療後の変化)

詳細は下記論文を確認してください。

引用文献:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/72/11/72_11_2776/_pdf

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